コラム
国が変われば当然、家づくりも変わります。
本コラムでは前回に引き続き、日本とドイツの家づくりの考え方の違いをご紹介します。
ドイツの家は比較的シンプルです。ドイツの家(下の写真)と日本と家を見比べると、
日本の家は見た目が凝っているという印象を受けるかと思います。
ドイツの家はデザインよりも性能を重視し、環境住宅であることが必須条件です。
前回のコラム「日本とドイツの家の違いを紹介」で書かせていただきましたが、
ドイツの賃貸住宅情報誌には住宅の燃費情報が載っています。
家賃も大事ですが、そこに住む時にどれくらいの光熱費がかかるのかも賃貸住宅選びの1つの基準になっています。
また、日本の家は庇で日光を抑制したり、高気密・高断熱化で空調効率を上げたり、
吸排気口を設けて空気の入れ替えをして快適性を保つというスタイルが主流です。
しかし、ドイツの家には庇も吸排気口も存在せず、石油由来の断熱材で家を密閉することもありません。
重視しているのはパッシブデザインであることです。
パッシブデザインというのは、建物をとりまく自然や環境がもつエネルギーをうまく利用できるように設計をすることです。
ドイツの新築住宅の80%で採用されている木でできた断熱材「エコボード」には高い透湿性能があります。
エコボードで空気が流れるようになっているのです。
夏は日光を室内に入り込まないよう、冬は逆に取り込んで暖かくなるようなつくりになっています。
もちろん、日本の家には日本の家の魅力があります。
そこに性能を重視するドイツの家づくりの考え方を取り入れたら、もっともっと良い家ができると考え、
ドイツの家づくりを日本の気候に合うようアレンジし、「BOTANICAL HAUS」が誕生しました。