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UA値とは?東海地区での数値の見方・断熱等級との関係を解説
家づくりについて調べていると、「UA値0.46」「UA値0.60」といった数字を目にすることがあります。
住宅会社のホームページやカタログにもよく登場しますが、
「そもそもUA値って何?」
「0.46と0.60なら、どちらがいいの?」
「東海地区で家を建てるなら、どのくらいのUA値を目安にすればいい?」
と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。
UA値は、簡単にいうと住宅の「熱の逃げやすさ」を表す数値です。
基本的には、UA値が小さいほど熱が逃げにくく、断熱性能が高い住宅と考えることができます。
ただし、UA値の基準は全国どこでも同じではありません。
日本では地域の気候に合わせて「地域区分」が設定されているため、UA値を見るときは「どこに建てる家なのか」まで合わせて考えることが大切です。
この記事では、UA値の基本的な意味を押さえたうえで、BOTANICAL HAUSが家づくりを行う東海地区(愛知・岐阜・三重)を中心に、UA値と断熱等性能等級の関係をわかりやすく解説します。
目次
- UA値とは?住宅の「熱の逃げやすさ」を表す数値
- UA値はどのように計算する?
- UA値はいくつならいい?まずは「地域区分」を確認
- 東海地区で見るUA値と断熱等性能等級の関係
- 「UA値0.46」と言われたら、どう見ればいい?
- UA値が低いほど、必ず快適な家になる?
- BOTANICAL HAUSではUA値をどう考えている?
- まとめ|UA値は地域と断熱等級をセットで見よう
目次
UA値とは?住宅の「熱の逃げやすさ」を表す数値
UA値は、住宅の断熱性能を知るための代表的な指標です。
正式には「外皮平均熱貫流率」といいます。
名前だけを見ると難しく感じますが、家づくりをするうえでは、まず
「家全体から、どのくらい熱が逃げやすいのかを表す数字」
と考えると分かりやすいでしょう。
UA値は「外皮平均熱貫流率」のこと
住宅は、外壁だけで外と接しているわけではありません。
屋根や天井、床、基礎、窓、玄関ドアなど、さまざまな部分を通して室内と屋外の間を熱が移動します。
こうした住宅の内側と外側を隔てている部分を「外皮」と呼びます。
UA値は、窓・外壁・屋根・基礎などの外皮から逃げる熱量を合計し、外皮面積で割って求めます。
単位は「W/㎡・K(ワット・パー・平方メートル・ケルビン)」です。
単位まで覚える必要はありません。
家づくりでは、
UA値=住宅全体の断熱性能を見るための数値
と理解しておけば十分です。
UA値は小さいほど断熱性能が高い
UA値を見るときに、まず覚えておきたいのが、
UA値は、小さいほど断熱性能が高い
ということです。
たとえば、
UA値0.87
UA値0.60
UA値0.46
という3つの住宅があれば、UA値だけを比較した場合は、0.46の住宅がもっとも熱を逃がしにくいことになります。
冬で考えてみましょう。
暖房によって暖められた室内の熱は、壁や窓、屋根などを通して外へ移動します。
断熱性能が高い住宅ほど、この熱の移動を抑えやすくなります。
夏は反対に、屋外から室内へ伝わる熱を抑えることにつながります。
そのためUA値は、住宅の断熱性能を比較するときの大切なモノサシとして使われています。

UA値はどのように計算する?
UA値は、完成した住宅の室温を測って決める数値ではありません。
住宅の設計や、窓・断熱材などに使う材料の性能をもとに計算する数値です。
考え方を簡単にすると、
住宅の外皮から逃げる熱量の合計 ÷ 外皮面積
となります。
計算するときは、外壁だけを見るわけではありません。
屋根や天井、床、基礎、窓、玄関ドアなど、住宅の外側と内側を隔てている部分を含めて計算します。
たとえば、同じ大きさの家でも、
・窓の大きさや性能
・断熱材の性能や厚さ
・屋根や壁の構成
・住宅の形
などによってUA値は変わります。
つまりUA値は、
「断熱材だけの性能」ではなく、「住宅全体の外皮性能」を表した数値
ということです。
住宅会社から「高性能な断熱材を使っています」と説明を受けた場合も、それだけで住宅全体のUA値が決まるわけではありません。
家全体としてどの程度の断熱性能になっているのかを見るときに、UA値が役立ちます。

UA値はいくつならいい?まずは「地域区分」を確認
UA値の意味が分かると、次に気になるのが、
「では、UA値はいくつならいいの?」
ということではないでしょうか。
ここで知っておきたいのが「地域区分」です。
日本は南北に長く、北海道と東海地区、沖縄では気候が大きく異なります。
そこで国の省エネ基準では、全国を気候条件によって1~8の地域に分け、地域ごとにUA値などの基準を設定しています。
つまり、
「UA値0.46なら全国どこでも同じ評価になる」とは限りません。
家を建てる場所の地域区分と合わせて見る必要があります。
愛知・岐阜・三重でも地域区分は同じとは限らない
BOTANICAL HAUSでは、愛知・岐阜・三重を中心に家づくりをしています。
ここで注意したいのが、
「東海地区だから、すべて同じ地域区分」ではない
ということです。
同じ県の中でも、市町村や地域によって区分が異なる場合があります。
特に岐阜県のように平野部から山間部まで気候差が大きい地域では、建築地によって求められる断熱性能の基準が変わる可能性があります。
そのためUA値を確認するときは、
「愛知県だから○地域」
「岐阜県だから○地域」
と県単位で考えるのではなく、実際に家を建てる住所の地域区分を確認することが大切です。
国土交通省の「地域区分検索」では、新築する住宅の住所を入力して地域区分を確認できます。
東海地区で見るUA値と断熱等性能等級の関係
UA値を見るときに、もう一つ知っておきたいのが「断熱等性能等級」です。
断熱等性能等級は、住宅の断熱性能を評価する基準で、現在は等級1~7まで設定されています。
数字が大きくなるほど、より高い断熱性能が求められます。
2022年4月には等級5、2022年10月には等級6・7が新設されました。
では、UA値と断熱等性能等級はどのような関係になっているのでしょうか。
5・6地域では等級5がUA値0.60、等級6が0.46
東海地区でUA値を見る際の具体例として、地域区分5・6を見てみましょう。
5地域・6地域では、UA値について次の基準が設定されています。
| 断熱等性能等級 | UA値 |
| 等級4(省エネ基準) | 0.87以下 |
| 等級5(ZEHの外皮基準) | 0.60以下 |
| 等級6 | 0.46以下 |
| 等級7 | 0.26以下 |
この表を見ると、
「UA値0.60」
「UA値0.46」
という数字が何を意味しているのかが少し分かりやすくなります。
たとえば建築予定地が6地域の場合、
UA値0.60以下なら、UA値について等級5の基準
UA値0.46以下なら、UA値について等級6の基準
になります。
そのため住宅会社から、
「UA値は0.46です」
と説明された場合は、
「0.46だから高そう」
だけで終わらず、
「自分が建てる地域では、どの断熱等性能等級に相当するUA値なのか」
まで確認すると、その数値の意味を理解しやすくなります。
地域区分が変われば基準となるUA値も変わる
ここで注意したいのは、上の表が全国共通ではないことです。
たとえば等級6の場合、UA値の基準は、
1・2・3地域では0.28以下
4地域では0.34以下
5・6・7地域では0.46以下
となっています。
寒さの厳しい地域ほど、同じ等級でもより小さなUA値が求められます。
だからこそ、
UA値だけを見るのではなく、地域区分とセットで見る
ことが大切なのです。
なお、断熱等性能等級はUA値だけで決まるわけではありません。
地域によっては、夏の日射熱の入りやすさを示す「ηAC値」についても基準が設けられています。
この記事ではUA値の基礎を中心に説明していますが、「UA値○○=必ず等級○」とUA値だけから断定しないことも覚えておきましょう。

「UA値0.46」と言われたら、どう見ればいい?
ここまでの内容を、実際の家づくりに当てはめてみましょう。
住宅会社から、
「この家のUA値は0.46です」
と説明されたとします。
そのときは、数字だけを覚えるのではなく、次の3つの順番で確認してみてください。
1.その住宅のUA値を確認する
まずは、具体的なUA値を確認します。
「高断熱住宅です」
「断熱性能には自信があります」
という言葉だけでは、住宅会社ごとの違いを判断するのは難しいものです。
UA値を確認することで、住宅全体の断熱性能を一つの数値として見ることができます。
2.建築予定地の地域区分を確認する
次に確認するのが、実際に家を建てる場所の地域区分です。
愛知・岐阜・三重の中でも地域区分が異なる場合があります。
そのため、県名だけではなく、建築予定地の住所から確認しましょう。
3.どの断熱等性能等級の基準なのか確認する
最後に、UA値と地域区分を断熱等性能等級の基準と照らし合わせます。
たとえば建築予定地が6地域であれば、
UA値0.60以下 → 等級5のUA値基準
UA値0.46以下 → 等級6のUA値基準
UA値0.26以下 → 等級7のUA値基準
です。
住宅会社からUA値を聞いたときには、
「このUA値は、この地域では断熱等性能等級いくつの水準ですか?」
と聞いてみるとよいでしょう。
UA値という数字を知るだけではなく、その数字が自分の家づくりで何を意味するのかが分かるようになります。

UA値が低いほど、必ず快適な家になる?
ここまで説明してきたように、UA値は住宅の断熱性能を考えるうえで大切な数値です。
では、
UA値が低ければ低いほど、必ず快適な家になるのでしょうか。
答えは、それほど単純ではありません。
住宅の住み心地には、UA値で表される断熱性能だけでなく、
・住宅の気密性能
・窓の性能や大きさ
・窓の位置や方位
・夏の日射をどのように遮るか
・冬の日射をどのように取り入れるか
・断熱材など、使われている材料の特性
・換気や冷暖房設備
・建物の設計や施工
など、さまざまな要素が関係しています。
特に東海地区では、冬の寒さだけではなく、夏の暑さについても考えた家づくりが必要です。
UA値は、住宅の外皮を通して熱がどの程度移動しやすいかを見る大切な性能指標ですが、夏の日射の入り方や断熱材そのものが持つ熱的な特性など、UA値だけでは表せないこともあります。
つまり、
UA値は重要。でも、UA値だけで家の快適さが決まるわけではない。
ということです。
UA値で何が分かり、何が分からないのか、そして快適な住宅を考えるときにどのような性能を確認したいのかについては、「UA値だけで快適な家は決まらない|本当に快適な家に必要な住宅性能とは」で詳しく解説しています。
BOTANICAL HAUSではUA値をどう考えている?
BOTANICAL HAUSでも、UA値は住宅の性能を知るための大切なモノサシのひとつと考えています。
住宅として必要な断熱性能を確保するため、断熱等性能等級5以上を基本としています。
BOTANICAL HAUSの断熱性能や住宅性能については、「BOTANICAL HAUSの標準性能」で詳しくご紹介しています。
一方で、私たちが大切にしているのは、UA値だけを追い求めることではありません。
UA値は断熱性能を比較するうえで、とても役立つ数値です。
だからこそ、きちんと確認する。
でも、その数字だけで、
「この家は快適」
「この家のほうが優れている」
とは決めない。
これがBOTANICAL HAUSの考え方です。
特に東海地区で家を考えるのであれば、冬に暖かいことだけではなく、夏の暑さをどのように抑えるのかも大切です。
UA値だけではなく、窓、日射、断熱材、気密性、換気・空調、設計や施工まで含めて考えていくことで、その土地に合った住まいにつながっていきます。
住宅会社を比較するときには、
「UA値はいくつですか?」
だけではなく、
「そのUA値は、この地域ではどの程度の断熱性能ですか?」
「夏の暑さに対しては、どのような考え方で設計していますか?」
と聞いてみるのもおすすめです。
数字そのものだけではなく、その住宅会社が「なぜその性能にしているのか」を知ることが、家づくりを考える大切な判断材料になります。
まとめ|UA値は地域と断熱等級をセットで見よう
UA値は、住宅の断熱性能を知るための代表的な指標です。
まずは、
UA値=住宅の外皮からの熱の逃げやすさを表す数値
UA値は小さいほど断熱性能が高い
という2つを覚えておきましょう。
ただし、UA値を見るときに大切なのは、その数字だけで判断しないことです。
日本では地域によって断熱性能の基準が異なります。
愛知・岐阜・三重で家を建てる場合も、
UA値を確認する
↓
建築予定地の地域区分を確認する
↓
断熱等性能等級と照らし合わせる
という順番で考えると、その数値が持つ意味が分かりやすくなります。
そしてもう一つ覚えておきたいのが、UA値は住宅性能のすべてを表す数値ではないということです。
これから住宅会社を比較するときには、
「UA値はいくつか」だけではなく、
「その地域ではどの程度の断熱性能なのか」
「UA値以外の住宅性能をどう考えているのか」
まで確認してみてください。
住宅性能の数字をただ比べるのではなく、意味を理解して見ることが、自分たちの暮らしに合った家を考える第一歩になります。
UA値についてよくある質問
Q.東海地区ではUA値はいくつを目安にすればいいですか?
「東海地区ならUA値○○」と一律には決められません。愛知・岐阜・三重でも建築地によって地域区分が異なる場合があるためです。まず建築予定地の地域区分を確認し、その地域に設定されている断熱等性能等級の基準とUA値を照らし合わせましょう。
Q.UA値0.46は高断熱ですか?
建築地の地域区分によって判断が異なります。たとえば5・6・7地域では、UA値0.46以下が断熱等性能等級6のUA値基準です。一方、4地域では等級6にUA値0.34以下が求められます。そのためUA値だけでなく地域区分と合わせて確認する必要があります。
Q.愛知県はすべて6地域ですか?
県単位で地域区分を決めることはできません。同じ県内でも建築地によって区分が異なる場合があります。国土交通省などが提供している地域区分検索を使い、実際の建築予定地から確認するのが確実です。
Q.UA値は低いほどいいのですか?
断熱性能だけを見れば、基本的にはUA値が小さいほど住宅の外皮を通して熱が移動しにくいことを示します。ただし、住宅の快適性はUA値だけで決まるものではありません。気密性、窓、日射、断熱材の特性、換気・空調、設計や施工なども合わせて考えることが大切です。
Q.UA値とC値は何が違いますか?
UA値は住宅の外皮を通した熱の逃げやすさを表す指標です。一方、C値は住宅にどの程度の隙間があるかを表す気密性能の指標です。断熱と気密では評価している性能が異なります。
Q.UA値は完成した家で測定するのですか?
UA値は、窓や壁、屋根、床などの仕様と外皮面積をもとに計算する数値です。完成した住宅で室温などを測って求める数値ではありません。